Posts

Showing posts from February, 2022

2022年3月1日卒業式 「わたしは決して恐れない」

  2022 年 3 月 1 日卒業式 「わたしは決して恐れない」 詩編 46 編 2 ~ 4 節 2節               神はわたしたちの避けどころ、わたしたちの砦。  苦難のとき、必ずそこにいまして助けてくださる。 3節               わたしたちは決して恐れない、  地が姿を変え、山々が揺らいで海の中に移るとも 4節               海の水が騒ぎ、沸き返り、その高ぶるさまに山々が震えるとも。 大人になっても豆電球を付けないと眠れない人もいますが、小学校前の子供のほとんどは、一人で暗い部屋で寝ることに怖さを感じます。四、五歳の頃、夜中に暗い部屋で目を覚ました時の恐怖は今でも覚えています。明るい内は見慣れた物でも、真っ暗になると怖い怪物らしい物に変身します。美味しそうな子供が寝ていると気づかれたら、ひとたまりもないと思い、身動きせずにじっとしていたのが記憶にあります。しかし、朝になると寝室はもとの状態に戻り、怖かった怪物たちはどこにもいませんでした。 このような幼児体験は成長過程の一部であり、寝室に怖い物が入って来るはずがないと悟ると、真っ暗な部屋で寝るのも平気になります。その一方、小さい頃に気にもしなかったことが、不安や恐怖として襲ってきます。失敗するのではないか、笑われるかもしれない、仲間外れにされたらどうしよう。大人になって今度はお金の心配、病気の悩み、家庭内の不和、仕事のストレス等が心を乱すようになります。 卒業生の皆様の高校生活は、一日も欠かすことなく礼拝から始まりました。神様に愛された者にふさわしく、人を愛しなさいとか、罪の道を選ぶことなく正義の道を歩みなさいなど、いかにもキリスト教的な教えを耳にすることが多かったと思います。しかし、聖書のどの個所を開いても、静かに響く低音のように、常にもう一つのテーマが流れていました。「恐れない。恐れることはない。恐れてはならない。」 1年生の時に次の話を聞いたと思います。イエス様の人気が高まり、数えきれないほどの群衆が集まっていました。しかし、それを見た弟子たちは不安に襲われていました。それは師匠であるイエス様は、ユダヤ社会の中で絶対に歯向かってはならない存在である、律法学者たちに矛先を向けていたからです。彼らの不安そうな表情に気